ヴェオリア管理の水道で集団食中毒(フランス)

2024年9月13日にNHK-BSで放送されたフランス2で「水道水の汚染による集団食中毒の発生」が報じられた。発生したのは(放送時点での)先週で、600人以上が発熱・下痢・嘔吐を訴えたという。発生場所はフランス・オートロワール県の2つの自治体(村)で、住民の10%以上が感染、一部は入院治療を受けた。地元保健当局の調査で「水道水の汚染による集団食中毒」と判断され、現地で水道の管理と水質検査を担当していたヴェオリア(VEOLIA)に対応が指示された。この2自治体の水道水は同一の川から取水しており、ヴェオリアが管理と水質検査を行っていた。

ヴェオリアは東京都水道局の業務委託企業であるが、東京都では水道メーターの検針業務のみで浄水や検査にはタッチしていないという。このため、今回のフランスでの食中毒のような重大な事故は起きないと思われるが、都民生活に必須の公共インフラをなぜ外国企業に委託しているのか疑問だ。公共インフラの、有事の対応はできるのか、個人情報の管理は十分か、LINEでの情報漏洩もあり、とにかく心配は尽きない。

電気メーターは既に何年も前から遠隔検針となっている。水道メーターのデジタル化はなぜかくも遅れたのか、東京都は早急に水道メーター遠隔検針システムを開発し、徴収業務をオンラインかつキャッシュレス化して、業務の安全とコストカットを図るべきだ。